7/20/07
Galerie Quynh 衝撃のニュース
サイゴンのコマーシャルアートシーンの中心的存在でもあるGalerie Quynhが新しいスペースに移動して数ヶ月。換気システムなど大掛かりなリノベーションがやっと完了した、とのニュースを聞いてから数週間。
今でもオフィスとして残る23 Ly Tu Trong, Q1の小さなスペースからNYのチェルシーにでもありそうなこの巨大なロフトスペースに移動した時はサイゴンアートコミュニティー全体が興奮で湧き上がった。
そんな記憶もまだ新しい中で、つい先日ショッキングなニュースが。
なんとこの倉庫来月突然の取り壊しが決まったのだ。
もともとダウンタウンの一等地に取り残されるように残っていたこの美しい倉庫風建物。フランス植民地時代の名残である。古いので新しもの好きのベトナム人には外国人やアーティストが何故このスペースを賞賛するのかがまず大きな疑問だったと思う。
入居当時からオーナーのQuynhも開発の波が押し寄せるサイゴンにあってこの建物もいずれは取り壊されるだろうとは承知していたが、まさかこんなにも早くにその時が訪れようとは予想していなかっただろう。契約は2年間だったらしいが、ベトナムの建物や土地は基本的にはすべて国のものなので、政府が取り壊しを決めたら従うしかない。ベトナムの土地は‘借地権’という形で60年などの単位で購入される。きっと多額のオファーをしてきたデベロッパーが現れたのだろう。お金の前には契約書なんてただの紙切れになってしまう。こういうベトナムの一面がまさしく外国人投資家が恐れるところである。
来る7月21日夜6時から8時まで、一夜限りのイベントがこのスペースで開催される。閉鎖後しばらくは、元の23 Ly Tu Trong, Q1オフィスで企画展は続けられる。9月中旬以降のことは未定。
詳細は彼等のウェブサイトから:
www.galeriequynh.com