先月サントリーホールでピアニスト小川典子さんの演奏活動20周年記念ソロ・リサイタルに行く機会に恵まれた。ジュリアード音楽院卒業後、ロンドンに渡り1987年リーズ国際コンクール3位入賞後は活動拠点をロンドンに移して世界中で精力的に演奏なさってきた。
音大のピアノ科出身の私の叔母が幼少時代の典子さんを含めて小川家と親しかったご縁で、ずっと交流があり我が家でも彼女の話題が出る事は多かった。
90年代半ばに私が日本を離れてからも、母から時折送られてくる彼女のCDを通して演奏には親しく触れていた。しかしライブで演奏を聞く機会になかなか恵まれずに今回が私にとっては初めてとなった。
興奮状態で席について演奏がはじまるのを待つ私...。
そして彼女の演奏が始まった。
曲目は:
ドビュッシー : 12の練習曲
藤倉 大 : リターニング(日本初演)
リスト : ピアノ・ソナタ ロ短調
(アンコール曲)
リスト : ラ・カンパネラ
ドビュッシー : 沈める寺
彼女の紡ぎだす音(生の音が!!)興奮で熱くなっていた私の体と心をしっかりと程よい圧力で掴んでくれる。久しぶりの鳥肌が立つようなセンセーションに時の経つのを忘れた。あー、この感動。この感動!
典子さんが時事通信社からご本を出された。
「夢はピアノとともに」
彼女の演奏のように繊細でそして力強い彼女の生き方そのものがエッセーと写真を通して伝わってくる。
詳細は彼女のウェブサイトから:
http://www.norikoogawa.com/