7/7/06

どうなるサイゴンオープンシティー?




「サイゴン・オープン・シティー?何の事じゃ?」と思われるかもしれないが、地元の人間でもあまりわかっていないのでご心配なく。これはいろいろゴタゴタ運営で話題だったサイゴン・ビエナーレの名称変更後の名前。

昨年末のカンファレンスで発表された新しいキューレーター、Rirkrit Tiravanija とGridthiya Gaweewong。 しかし、その後何もお知らせがこないので「やっぱりあれも適当な発表だったんだね...」と周囲が忘れかけた頃にワークショップのお知らせが届いた。2人のキューレーターとベトナムのプロジェクトディレクターTran LuongやDinh Q.Leなどの前で招待されたアーティスト達が(注意:ビエナーレへの招待ではなくあくまでもワークショップへの招待)過去の作品を一人ずつ皆の前で紹介するというワークショップ。私はビジュアル・アーティスト兼アーティスト・イニシアティブ a little blah blahのディレクターとして招待を受けた。
ワークショップの始めにコンセプトが紹介された。要旨だけをお伝えすると昨年のカンファレンスで話していた2006年末から2007年初めにかけて40カ国からアーティストを招いてあーだこーだの企画はすっかりなくなり、2年間の長期プロジェクトに変更。2年間を3部にわけて(1) Revelation 2) Reunification 3)Reconstruction、 第一部は小さいエキジビションの組み合わせ、第二部はコミュニティーに根付いたプロジェクトそして最終章に関しての詳細は後日発表。第一部オープニングは11月24日に決定。

ワークショップの翌日に催されたお食事会。サイゴンのオルタナティブスペースやギャラリィー、美術協会の理事などが集まった小さな会。趣旨はキューレーターとサイゴン・オープン・シティーの可能性について語ろう!というもの。財政面(誰がどこまで特定のプロジェクトを支援してくれるのか)等々具体的な質問がでた 。キューレーター達の一つ一つの質問に丁寧に答えようと努める姿勢には好感がもてたが、話がベトナムの歴史、特にベトナム人の戦争観の話(北の人南の人でも随分違うし)に及ぶとやや不勉強さが目立ち、やはり全体的には明瞭さにかける印象を受けた。ベトナムで文化的なイベントをするのは非常に複雑である。現地のマネージメントが強力にバックアップしないとせっかく外国から優秀なキューレーターを招待しても無駄に終わる事も十分に考えられる。オープンシティーのマネージメントは殆ど素人の集まりのようなもの。正直非常に心配である。またアップデートはブログ上で随時ご紹介。