8/15/06

空白を埋めるブログ

私は雑誌でも、アートのカタログでも、友達のブログでも手にした「情報」は隅から隅まで細かーく読む。カタログなどはどこの印刷所が作成したかまでチェックする、笑。それがなんであれ裏に「作り手」「情報発信者」がいると思うとディテールが無視できないのである。ディテールフェチなのだ。ブログの場合は、どういう種類のブログかにもよるが、基本的に「楽しくツラツラと日々の思いを綴っていまーす」調の独り言系ブログなんかは本当はサラリと読み流すのが礼儀なのかもしれない。(笑)でもやっぱり楽しければ楽しいほどドップリと熟読させて頂く。(ははは、今きっと何人かのブロガーのお友達はビビってるかも、笑!?!)

このブログ、当初はもっと日々の事をツラツラダラダラ書いていくつもりだったのが、仕事関係の情報を載せていくうちに何となく微妙に「お行儀のよい」ブログになってきてしまった感がある。ははは。(笑)方向性かえようかな〜。

さてさて、今朝ひとつブログを母から紹介されたので今回はそのお話。身内話で申し訳ないが、私の従姉のブログである。
http://douyou-bi.cocolog-nifty.com/blog/
彼女、歌舞伎の世界でのお仕事を経て職場結婚し、今は3人の子供の母で専業主婦として立派に家を守る。私は日本を離れて11年になるので時折母経由で近況をきき、「えっ、結婚するの?」「えっ、子供生まれるんだぁ〜、ええつ?もう3人目?!」みたいな感じだった。一人っ子の私にとって彼女は子供の頃から夏休みだなんだと一緒に育った実のお姉さんのような存在の一人。知らないなりに知っていると思っていた彼女という存在がブログに綴られた彼女の日々の思いを読んでいくうちに(もちろん細かくすべて読みましたよー、笑)空白を埋めるがごとくに彼女という人がもっともっと3Dになっていく感じで不思議なセンセーションを覚えた。

彼女は自身のプロフィールで「子育てに忙しく行動範囲が狭い代わりに世の中の事情には敏感で。。。」という。たしかに仕事のお陰で世界を案外自由に移動する機会のある私と「行動範囲」だけくらべるならば確かに「狭い」かもしれない。でも私は彼女の日々の地に足のついた生活ぶり、日本という国の中で将来を担う子供を育てながら彼女の考える教育論などインターナショナルにも応用できるものであるし、彼女と「日本」という国の関係を非常に近く感じて正直その張っている根をうらやましく思った。外国に住んでいるとエキサイティングな事も沢山ある。特にうちのように外国人2人(うちのパートナーはオーストラリア人)が外国の都市に住んでいるとすべてがミックスにミックスを重ね、それはそれで面白い色になる。でも張りたくてもどっしり張り切れない「根」があるのも確かでそこに一抹の寂しさを感じる。どんなに家を持って家具をそろえ、仕事もこの国関連でもやはり外国人は外国人。

外国暮らし、特に欧米ではなくて東南アジアだと特にその生活の特異性が増す。日々の会話が「もう、弟がデング熱にかかってぇ〜」とか「最近ネズミがよく石鹸齧って困るのよねぇ。」とか。笑。つい先日もうら若き乙女がカフェで盛り上がった話が「共産主義とマルキシズム」..かた、固すぎる。若々しくないぞー!笑。こんな私にとって従姉の東京子育て日記がどんなに新鮮にキラキラと映った事か...あー隣の芝はいつみても青々してますなぁ...笑。身近な人間が「文章で」語る生活、人生って会ってお喋りする以上にすっごく面白い!!素敵な発見でした!!